トキとトコロについて
カタカムナ人は時間空間の考え方や心の考え方が私達の常識とは全く違います。
カタカムナ人は、トキ・トコロの本質をトキ・トコロのマリ(粒子)と直観して、現実の時間空間は、そのマリの変遷したスガタと感じたのです。
カタカムナ人の直観では、空間とはマ(アマ)のことで、そのマ(アマの微粒子が密充填的に遍満して渦巻いている空間)が、アマの偏りによって凝縮してアマナ(原子核)を構成して原子を造り、物体をカタチ造るのです。
電気現象も生命も、あらゆるものは刻々に発生と消滅を続けるイマタチ(イマの性質)であって、その本質と機能はアマ(始元量)から分け与えられますから、あらゆるものに膨張と収縮、粒子と波動、エネルギーと物質、時間と空間といった「正と反の性質」があらわれます。これもアマの本来性であるソコ、ソギ、トコタチを受け継いだトキ・トコロのマリのフタスガタ(二つの象)故なのです。
私達が時間空間と呼ぶ現象の本質を、アマ(始元量)の集合した「トキ・トコロのマリ」と直観して、万象万物はこの「トキ・トコロのマリ」が「モコロ」となり「アマナ」となり、アモリ(外核電子、カブシ)をミクマリ(タカミムスビ)してハコクニ(原子)を発生します。現象はアマの本来性であるチマタシ(微分性)オカシ(結球性)の正反性を受け継ぎながら変遷し分化して変化していきます。
チマタシは現象界では拡大、分散、分解、膨張、運動などのソコタチの性質を表し、イザナミ(波動性)となります。
オカシは現象界では収縮、凝固、結球、結晶、統合、静止などのソギタチの性質を表し、イザナギ(収縮性、結球性)となります。
全ての物が発生し存在するのは、トコロチマタシ(空間を微分)してアメに還元し、トキオカシ(粒子として位置を占めて)発生するのです。
違う言い方をすれば、マのソコタチ(膨張性、波動性)がトキの位相であり、アマのソギタチ(収縮性、粒子性)がトコロの位相と言う事です。
トキ・トコロについて次のウタは参考になります。
マニカクレ カサナリカハル トキトコロ カラミマジハル フタヤマリ
『相似象』6号 136頁
ムカヒサカムク メグルマリ
マにカクレ(潜在し)ているトキ トコロは、マにカサナリ(重合し)カハル(交番に互換)する性質です。そして、トキもトコロもカラミ(力の素量)がマジハル(混じり合って)成り立つフタヤマリ(2つの安定した粒子)なのです。
トキ トコロというフタヤマリは、アマの本性を受けて互換重合しますが、カラミ(力の素量)を交換することで、トキのマリ トコロのマリの位相が現れます。つまり、トキになったりトコロになったりするマの変遷の有様を悟ったウタです。カラミが混じり合ってそれらが発現します。カラミによって発現する力とは、アマのイキ(宇宙生気)であり、私達の命もそのアマのイキを受けています。それをモロカゲ(諸々のお陰)というのでしょう。私達のイノチはこれの持続なのです。