カタカムナ

鉄のウタ

カムナガラ オロシホムロギ カナメヤキ ホコネクシカネ タルミタメ カタシフキミチ カムヒルメ (カムナガラノミチ第 81句)

「カムナガラノミチ」全104句は、『相似象』第5号に載っています。その中でカムヒルメ(製鉄法)については、第81句から第88句まで記されています。

【大要】
○カムナガラ
形や象は見えないけれども、カムナガラのサトリによれば

○オロシ
山頂から吹き下ろす強い風を利用して

○ホムロギ
山の斜面に設けた焼き物用の炉が

○カナメヤキ
鉄を含む鉱石を焼く、それは

○ホコネクシカネ
火山から溶出した鉄塊であり、オロチホコカネとも言う。ホコ(火の床、矛)やオロチ(大蛇)のように奇しい形の鉄の意味。

○タルミタメ
これを焼いて、塊が溶けて流れ落ちるタルミ(滴下鉄)をタメ(溜め)ます。これが、

○カタシフキミチ
溶鉱、冶金、精錬を兼ねた製鉄技法です。

○カムヒルメ
そして、これはカム(天然の)ヒルメ(溶融理)に適った技法です。

 【日本の鉄文化】
タタラフキは砂鉄を原料として燃焼し、炉底には炭素埋設を行い、炭素還元と共に水素還元を図る技法でしたが、それより以前に、火山の鉄鉱石を焼いて作る技法があったのです。

日本には独自の鉄文化があって、その鉄で作った鏡やマガタマ、カタナ等は、現代技術も及ばぬ物があり、折れず錆びず、刀にしたときの切れ味は、後代の技術では遠く及ばぬものがありました。

ロンドンの大英博物館にある日本の古鏡は、半透明の反物質的な特殊の鉄として、ドイツの技術者を驚かせました。

これは、現代では解らないミトロカヘシ(原子転換)のアキ ウツシ スベ(技法)(第80首)があったことではないでしょうか。(詳細は『相似象』3号41頁)