生命の神業

サルタヒコとアメノウヅメ

マノスへの姿勢で大切な筋肉

 マノスヘの姿勢で大切な筋肉の一つに菱形筋があります。これは、6~7番の頸椎と1~4番の胸椎から始まって肩甲骨の内側の縁へと繋がってます。そこで菱形筋は肩甲骨を脊椎の方向に引っ張る働きをします。

 片や、胸側にある大胸筋は、肩を前方に引っ張ります。そこで菱形筋が弱いと肩は前に巻き込まれます。菱形筋と大胸筋とは互に引き合って姿勢のバランスを保ちますから、菱形筋は常に緊張しています。そこで上背部の痛みの主要因になっています。菱形筋の外側には僧帽筋がありますから、菱形筋は深層筋になります。

 深層筋はマッスルチェーンとも言います。その理由は菱形筋が動けば、顎下筋群、大腰筋や、大腿の内転筋までも同時に動くからです。そこでマッスルチエーン(筋肉の鎖)というのです。外側の筋肉は単独でも働きますから、深層筋は実に大切なのです。

 正中線が立つというのは、バランスを取ることなのです。そこで「真ん中出し」と言っていいでしょう。私たちの生命力を高めるにはあらゆる箇所での、あらゆる事でことでの「真ん中出し」が大切になります。

サルタヒコとは

 赤玉白玉という神事があります。ここに次のような言葉があります。

 「富士の仕組みは真ん中出しじゃ、真ん中が出て渦芽が動くぞ、猿田彦殿と天之宇豆売(アメノウズメ)殿であるぞ、心してかかれよ。神と人は同じであるぞ」

 この神示から、猿田彦が真ん中を伝え、天之宇豆売が、アメ(極微粒子)の渦を発生させていると理解できます。

 サルタヒコを1字ずつ訳してみますと、サ(カムの量)がル(留まって保たれれば)タ(正反のバランス)をとるヒ(根源からの働き)がコ(繰り返され発生する)となります。

 サルタヒコという名前にその言葉の意味が反映されているのか、私たちはそれを試すことができます。

 マノスヘの姿勢で立って「サルタヒコ」と唱えます。すると、確かに真ん中がでました。意識の違い、感覚の違いでそれが分ります。真ん中出しには菱形筋、大腰筋、内転筋の働気が大切なのです。

 「サルタヒコ」と言った途端に、体を取り巻くようにして渦が大きく発生します。近くに立っていた受けは、渦の拡がる力に押されて倒れました。「渦がウワッと大きくなって、体が押されました」との感想でした。

植芝盛平の合気からサルタヒコを読み解くと

 ちなみに、植芝盛平の合気もこれでした。『合気神髄』(植芝盛平語録)にはこうあります。

 「武の気はことごとく渦巻の中に入ったら無限の力が湧いてくる」(88頁)。

 また次のような言葉もあります。

 「猿田毘古大神が皇大神のみ言をもち、私に武産合気が下ったのです」(『武産合気』122頁)。

 「サルタヒコ」が真ん中出しを伝えたのです。

 この真ん中の大切さについて次のようにも言っています。

 「自分の中心を知らなければなりません。自分の中心、大虚空の中心、中心は虚空にあるものであり、自分で書いていき、丸を描く。丸は全てのものを生み出す力を持っています。全部は丸によって生みだされてくるのであります。」(『合気神髄』154頁)。

 この言葉などは、カタカムナを知っていると、とても良く解ります。虚空とは潜象のカムのことです。全ては、カムからアウノスヘの法則によって生み出されているのです。アメノウズとは、潜象粒子の渦巻のこと。体を取り巻く渦は、ミツゴナミと言って、波動の一つですが、全ては相似象ですから、体を取り巻くミツゴナミもアメノウヅメと言って良いのです。

 猿田彦が居れば、天之宇豆売が渦になって巻きついてきます。こういう関係があるので『古事記』では2柱がカップルとなっているのでしょう。