カタカムナ

フトマニ

私達の体の中では、カのカミ(極微粒子)が、フトマニ(互換重合発生)を繰り返しています。ヒという根源からヒフミヨイムナヤと変遷を繰り返してマカハコクニ(原子)となり、分子や細胞に重合されます。フトマニとは、その為の働きです。

そこで、体の中は、ヒフミヨイまでの潜象(電子より小さい極微粒子)とイムナヤの現象(電子、素粒子以上の大きさ)とが、互換(入れ替わり)重合(重なり合い)発生(する)ことを繰り返しています。原子を構成する素粒子の単位で、発生と消滅が超高速で繰り返されています。マカハコクニ(原子)として、アマナ(原子の核)とアモリ(外郭電子)が発生する際にアメノウヅが発生します。アメノウヅは生命波動ですから、これが豊かに発生することが、元気の証になります。ですから、フトマニが停滞してアメノウヅが欠乏すると、病気になりやすく心も停滞して、悩み、苦しむことになります。

アワセマクハヒという言葉があります。マクハヒは、サヌキとアワとのフトマニが盛んになるように、アマナに込められたカムミ(生命力)の力によってアワセ(アワの勢いが増す)ことです。

トヨヒカミ

古事記ではトヨウケヒメは稲の神様です。トヨは豊穣のこと、ウケは立派な食べ物という意味です。

カタカムナでは、トヨヒカミという言葉がありますが、4相のバランスを図ってカのカミを豊かにする生命力のことを言いました。トヨとは4相のバランスを図ってカのカミを豊かにする生命力になります。トヨとは4相が重合していること。あらゆるものは、ト(重合)してヨ(4相)に発生します。フトマニ図はそれを象徴しています。また、フトマニ図に描かれた十字は統合重合を、その縦線は潜象、横線が現象を表します。

生命は、タカミ(現象)とカムミ(潜象)の2相が重合しています。タカミにアワとサヌキの2相があり、カムミにもアワとサヌキがあります。フトマニの4つの三角は、この4つの相の関係を表しています。この4つの相は、互に入れ替わり、重合しています。

タカマカハラは、タカ(現象)マカ(潜象)のハラ(正反)のこと。これらのバランスを保つことが大切になるのです。

フトマニ(太占)

フトマニという言葉は、712年に完成した『古事記』にも出てきます。イザナギ、イザナミの神が天の御柱を左右より巡り会う儀式をしてマクハヒをします。そして生まれた子はヒルコ(蛭子)でした。そこで葦船に入れて流してしまいます。

イザナギ、イザナミの神は、天つ神に教えを請います。天つ神は「フトマニ、占いて」、つまり、フトマニは占いの方法になっています。占いの結果「女が先に声を掛けたのが良くないと出ました。やり直してご覧なさい」と言われました。そこで改めて天の御柱を巡りイザナギから「あなにやし ゑをとめを」と言います。次にイザナミが「あなにやし ゑをとめを」と言います。ここから尊い神子や島々をお産みなされたという話です。

ヒルコが捨てられた話は、128年に、天皇に献上された『ホツマツタヱ』にも出てきます。捨てられたのは和歌姫(和歌の神、天照の姉、名はヒルコ)です。カナサキ命に拾われて、その妻のお乳を得て、聡い姫に育ます。

太占という言葉は神道でも使われるようになりましたが、数万年前に遡るカタカムナ文明では、フトマニとアウノスヘは互換重合発生と楢崎皐月は訳しましたが、重要な潜象物理を表す言葉だったのです。