カタカムナ

カタカムナ ウタ 第53首

当ホームページを管理している岡本です。大野先生によるカタカムナ ウタの解説は、2月25日に第52首を掲載した時にちょうど先生の訃報が入り、それ以降長らくアップできないでおりました。

先生が亡くなる直前に記された第53首から第57首までの原稿をこれから随時掲載して参ります。


イキココロ アマナ ヘサカル モモヒクニ ヘツ ナギサヒコ ヘツ カヒヘラ

【用語の訳】

○ イキココロ
イ(イカツ)のキ(発生)がコ(繰り返し)コ(繰り返し)ロ(正反にオクから現れる)。これは生命力のヒトツヒトツがオクから涌き出してくる様子です。

イキにはイが発生する、息、意気、生き、活き、粋といった思念がありますが、

イの中身はイカツミ、マクミ、カラミ、トキ、トコロといった、カムツミ(カムミ、カミ)ですから、それによってイハ(イの正反)、イヨ(イカツの四相性)、イモカラミ、つまりイにモ(伴って)様々なカラミ(絡み合う)現象が発生するのです。

【参考】
アマの四相性は、ナギ アワナミ 即ち粒子性の正反(旋転の向きが正反となる陰陽)と、波動性の正反(波動の往復)です。四相が現象の粒子として発生する場合は、ソコ(膨張、アワ)ソギ(収縮、サヌキ)シマ(流線、ナミ)マリ(粒子、ナギ)になります。

○ アマナ ヘサカル
アマナの働きによって、ヘ(方向性を以て)サ(カムのサなりの)カ(カのチカラ)がル(現れ)ます。そこで、カ(アワ)量が多ければ、生命の状態(生命体も生命力)も良くなります。

○ モモヒクニ
カムからモモ(何億回)もヒ(始元量)をヒ(引き出し)てク(自由)にそれをニ(定着)させます。クニとは現象の区分されたものですから、モモヒ(多様な)クニ(マカハコクニ、原子も、細胞も、腕も脚も、各種内蔵もクニです)。

○ ヘツナギサヒコ
ヘ(生命の方向性を持って)ツ(箇々の粒子)は、ナ(何億回)もギ(発生を繰り返し)てサ(カの量)をヒ(根源)から得ることをコ(くり返し)ています。私達はナギサヒコなのです。

○ ヘツカヒヘラ
ヘ(生命の方向性を持った)ツ(箇々の粒子)は、カのヒ(根源)からヘ(方向性)をもってラ(あらわれ)てきます。

これはオホトノベ、つまりオ(六方環境)からカがホ(親和重合)してくれる際に先ずはノ(変遷)のへ(方向性)を備えてくれるからです。

ヘツは平らになること、ヘラも平らになること。

カヒヘラは、根源からヘ(方向性をもって)ラ(現れた)もの。

神はヘツ(平)が大好きなのですね。ですから競争や差別扱いの思いがあると神は手助けしません。自分の力で何とかしなければなりませんから、その思いからサヌキ社会が生まれるのです。

「モモヒクニ」という言魂を発したときに、鼠径部に反応を感じました。このことから、初めはモモヒクニを鼠径部と訳しました。

カムからモモ(何億回)もヒ(始元量)をヒ(引き出し)ク(自由)にニ(定着)させる力は、マノスベの姿勢で鼠径部を柔らかく使うことから生まれます。鼠径部はイキココロ(生命力)の大切な箇所なのです。

マノスベの姿勢で「モモヒクニ」と言葉を発した時、「ミを入れた」時と同じ感覚を体に感じました。この時に「フトタマノミ ミコト フトマニニ」のサトリを、体にアマが教えてくれたように思いました。

【参考】
フトタマノミ ミコト フトマニニ(第3首)

フトタマノミ(私達の体が)ミコト(見事に整うには)フトマニ(正反対向発生)という最も大切な原理が体の中で、豊かに行われてニ(定着する)ことなのです。

【『古事記』に登場する神様】

ヘサカル
辺疎の神
名義は岸辺を離れていった疫病神
イザナギ命が禊ぎをしたとき、第8に投げ捨てた右手の手巻に化成した神
沖の対語で海岸に近い方のこと

ヘツナギサヒコ
辺津那芸佐吡の神
名義は波打ち際の岸辺の男性
辺疎の神の次に化成した神

ヘツカヒベラ
辺津甲斐弁羅の神
名義は陸地の接線の境