カタカムナ

カタカムナ ウタ 第12首 

シヒハタ シヒフミ カムミ アキタマト アウカムミ 

カタカムナノ ミソテホト アオココロ アカクスヘ アカミコト ハナクスヘ コトミチ トヨクスヘミチ ウタシメシ

第11首はイキツチノワのサトリでした。イキツチ(生きているヒトツヒトツ)と言えば、あらゆるものが思い浮かびますが、ここでは、私達の命の一つの単位、細胞のこととして考えてみます。

細胞が、私という個体の生存を保つ為に、イマイマにイハ(正反)のバランスをとっています。その働きを当然のように実現させているのが、カタカムナカミ(生命の根拠、アマナ・カムナ)なのです。

37兆とか60兆とか言われる細胞の個々は、原子によって構造されますが、その原子の発生は、それを構成する各種の電気粒子の発生が関わってきます。

その電気粒子の発生の過程を解いたのが、第12首のトヨクスヘミチです。

【訳】

○シヒハタ
シヒ(目には見えぬ始元量)がハ(正反)にタ(発生し)。始元量とは、アマ、アメ、マリ、カなどを指します。

○シヒフミ
シヒのフ(二つ)のミとなる。(サヌキ回りのカのミとアワ回りのミ)。イカツミ、マクミ、カラミのそれぞれの正反になります。これをカムミとも言います。

○アキタマトアウカムミ
アキタマ(現象を発生させるタマ)つまり、アマナのことになります。アマナとアウ(対向発生)するカムミです。アマナとカムミとの出会いで、必要な箇所に新たなヒコが誕生します。

○カタカムナノ
そのミナカ(真中)は、カタカムナ(アマナ)へとノ(変遷)していきます。

○ミソデ
潜象過渡(経過途中)では、シヒハタの二つのミ(アワ回りのマクミとサヌキ回りのイカツミ)が、ソ(そこ)にテ(正反に独立)します。

○ホト
イカツミとマクミが重合して、カラミ(アマナになるカタカムナ)が発生します。

○ミソデホト
ミソデホトはマクミ・イカツミ・カラミという3種のマリが発生することですが、発生の際にミツゴナミ(生命波動)も発生します。

ミツゴナミは感受する事が出来ます。自然さの多い(無理をしない)姿勢であれば、アキタマトアウカムミ(フトマニ)も盛んになります。現在は人工的なものごとが多く、それが自然さをますます無くしています。不自然なものを取り入れたり、平気で交わっていると、アマ・カムのホグ(親和した関わり)が少なくなり体の免疫力は弱ります。マノスヘの姿勢や、バランス(感受した動き、ミを入れた動き)をとることの大切さを知っておきましょう。

○アオココロ
最初に、アオココロ(潜象過渡の磁気素量、マクミ)が発生します。

○アカクスヘ
次にアカクスヘ、アカ(現象の電気性微粒子、イカツミ)がク(自由な)ス(発生する方向)へ(進行)してます。

○アカミコト
アカミコト(電子)

ヨイとはトキ・トコロのマリであって、ミソテという場(トコロ)をつくって、イの発生(トキ)をホト(促し)ています。

アカミコトの発生には、このような潜象過渡の働きがあります。アカミコト(電子)の発生の大切さは、イキ(イカツの発生、息、生き)といった言葉にも示されています。ミツゴナミ(イカツの実質)の発生を感受して、トヨクスヘミチ(多様な電気粒子の発生)を体で感受しましょう。潜象過渡のコトですから、それを測定する器具はありません。感受するしかないのです。

ちなみに楢崎皐月は、この第12首(多様な電子粒子の発生)の物理を解読して、ミソデホトの発生器を試作しました(13号102頁)。楢崎の理解力には、ただただ恐れ入るしかありません。

ミソデホトによって、アオココロ(潜象過渡の磁気素量)が発生し、アカミコト(電子)が発生します。

アカミコト(電子)は、体内を駆けめぐって生命活動をしています。心身は正に電気粒子で出来ていますが、アカミコトが多ければ、体はイヤシロ(高電位の状態)となって病気に罹りません。ケカレ(低電位の状態)にしてしまうと病気に罹ってしまいます。

○ハナクスヘ
そのアカミコト(電子)のハナ(正反の繰り返し)のクスヘ(自由な発生の方へ進行)する。(電子)の、ハ(正反)がナ(繰り返し)ク(自由に)ス(発生する方向へ)とへ(進行)します。

○コトミチ
コト(その発生の繰り返し)のミチ(道、持続、満ちる)ことが

○トヨクスヘミチ
トヨクスヘミチ(豊かで自由な進行が行われる道)なのです。これは多様な電気粒子の発生で成立するのですが、多様というのは正反の電子、陽子・反陽子、中性子、中間子、といった素粒子・クオーク・プラズマ等と呼ばれている粒子のことです。

このトヨクスヘミチ(多様な電気粒子の発生)によって生命体の原子が発生、そして消滅というヤハカエシ(極限還元性)によって、私たちの体も超高速で循環しています。

トヨクスヘミチは単なる電子の物理ということではなく、私達の心情(ココロ)も精神作用(アタマ)も、アマココロ(アマの参与)なしには考えることが出来ません。古代の人々はそれをありのままに感受していました。現代に生きる私達はそうした直感力を失ってしまいました。喜びや悲しみ、おそれ、不安、悩み、あまえ等の心理の問題や、精神や内臓の病気の原因といった心と命の根源を明らかにすることなく病気の原因を決めろことはできないはずです。カタカムナ人のサトリではイノチとはココロなのです。ココロにはアマココロの関わりが大きいのです。

○ウタシメシ
このようなことをウタで示しました。

【思うこと】

私達の体内は正にカミの仕事場です。私たちの細胞の数は60兆といわれていますから、アマノミナカヌシは、まさに無限数が私達を生かしてくれているのです。ですから、天から氣を頭上から取り入れるとか、地から氣を足裏から取り入れるとか、右掌から取り入れて左掌から出すとか、中国文化から生まれた様々な亜流を聞きますが、ある程度の効果があるから使われているのでしょうが、どれも本流にはならないのです。何故なら、取り入れる思い自体がサヌキの心になるからです。

そうではなく、アワ性の心で、アマノミナカヌシのクマリ(配る意味)を得ることです。その具体的方法をアマウツシミチと言っていますが、アマココロに沿うことを言います。それを行うように切り替えてみて下さい、これこそが本当のあり方なのです。

私たちの体はカミ仕事場ですから、カミのお手伝いができるように、マノスヘに生きることが大切になるのです。

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